クラシックを聴きながらミステリーを読む

青柳いづみこショパンに飽きたら、ミステリー』(東京創元社、2000年)★★★

ピアニストでありドビュッシー研究家による、クラシック音楽が登場するミステリーを紹介するエッセイ。扱われるミステリー作品は玄人向けのものが多いので(『シンデレラの罠』、『曲がった蝶番』、「黒猫」、「鏡地獄」、「車井戸はなぜ軋る」など有名な作品にも言及はあるが)、通常のブックガイドとしては使えない。しかし一通り有名作品を読んでいる人にとっては、もう一歩先に進むことを促してくれる本である。

*濱尾四郎『殺人鬼』や横溝正史悪魔が来たりて笛を吹く』は著者の他の本で扱われているのだろうか?